幸せをもらう、遠い南国の島、波照間島。

今まで知り合ったことのない人種かな。

関西人ノリで全力で目の前のことを楽しんで、見ていると幸せをもらっているような24歳の女の子ふたり。

そんな妹みたいな(というか子供たち)二人の話。

彼女たちとは泊まった宿が同じ、波照間島のけだもと荘。

今思えば、たった2日間の短い時間。

数日間波照間島に滞在していた僕が、別の宿からけだもと荘にチェックインして別の旅人と話していると、ニシ浜から帰ってきたのか、楽しそうに彼女たちが帰ってきた。

そして、一目僕を見て初めて声をかけてくれた。

片方の子(自称キャサリン)が「あ、若い男の子がいる!」と、適当な感じで僕を見て言った。

どう考えても彼女たちのほうが若く見えるから、「たぶん僕のほうが年上だよ」と言うと、すぐさま

「あ、ホントだ。声に騙されたけれどよく見たら若くなかった」

と笑いながら言った。みんなもつられて笑った。

僕は少したじろぐ。

キャサリンは、明るいんだけれど、話かけてくる男性には少し冷たい感じ。

僕は少し苦手なタイプだし、何よりも関西弁が怖い。

その日、宿の人たちとみんなで飲みに行った。

たまたま仕事の話になって、同じ宿に泊まっていた別の人が、美容師をやっているキャサリンに「なぜ美容師になったの?」と誰かが言うと「中学生の時、美容院に行って、人をキレイにできる仕事をしたいと思ったから」と即答した。カッコいいじゃん。。

しかも、関西在住の彼女は、いつか東京・表参道で働きたいから転職したいんだと。

今もまだ夢を追い続けてる

あぁ、かっこいいなぁと、僕は泡盛ボトル空けながら、そんなこと考えてた。


けだもと荘で出逢った旅人たち

そして、もう一人の子(みきちゃん)は、少年のような印象。

自転車に乗っていて、突然の段差にびっくりすると、

「うぉー!!」と叫んだり。

まるで保育園くらいの男の子のように。(始め聞いた時、こっちがビックリしたぞ)

ニシ浜では、やどかりを見て「ぉぉー」と言ったり。

何でそんなに叫ぶ、まるで子供。

けれど、見かけによらず普段は保険会社で働いているそう。

少年どころか、キャリアウーマン。


カメラマンをさせられている旅人ゆうき、あと関西ギャルふたり。

帰りの高速船の数時間前、宿の近くのお店に一緒に食事に行った

そしてびっくりしたのが彼女たちの食べる量。

けだもと荘は、朝食がついていたので、朝からしっかり食べてた。

そのため、お昼ご飯も沖縄そば(並)で十分だった僕に比べ、ふたりとも、沖縄そば(大)か(並)で悩んだあげく、結局は、沖縄そば(並)+おにぎり(大)を注文した。

「よく食べるねぇ」と僕が言うと、「たくさん泳いだから!」、と、笑顔で答える。

(いやいや俺も朝から結構泳いでたよ)、と心の中でつぶやいた。


食事の時。沖縄そばとでっかいおにぎり。

波照間島を離れる時、旅人たちは桟橋に並ぶ。

まだ数日滞在する予定だった僕は、彼女たちを見送るため、桟橋にいた。

僕や他の宿の人、ニシ浜で出逢った人たちも見送るために、一緒に列に並んでいた

不意にキャサリンが小さな声で「うるるん滞在記みたい」とつぶやいた、隣りにいた僕だけには聞こえていた。

そんなこと言われたら、泣いてしまうじゃないか。。

最後にみんなで写真を撮り、握手して乗船。

こっちに笑顔で手を振る彼女達は少し目に涙を溜めていた。

はじめの印象ってあまり当たらないもんだなぁ。

僕は勝手な苦手意識でいくつ出会いを逃してきたんだろう、と、少し後悔しながら、彼女たちと出会えたことをたくさん感謝する。

そして、彼女たちの乗った高速船は、波照間島の蒼い海、空の間へと、吸い込まれるように消えていった

最後に。

仕事が忙しくなかなか来ることはできないかもしれないけれど

またいつか波照間島を訪れてほしいなぁ

例えば、ふたりのように同じことを感動できる友達同士で。

例えば、あの日見たどこまでも広がる蒼を一緒に見たいと思える最愛の人と。

あるいは、家族が増えた後、子供と来てもいいかもね。


波照間島で出逢った旅人たち、と。

その光景を目にして、またあの日みたいに幸せをもらいたいなぁ

少しだけそんなわがままな奇跡を期待して、2017年、波照間島での僕の夏は終わる。


キャサリンとみきちゃん、どこまでも続くニシ浜の青い空
with モデルポーズを撮らされる旅人ゆうき。



コメント

  1. snifkin

    初めまして
    面白い文章書くねえ、一気に読んでしまいました。
    実は自分も今年9月24日から2泊、同じ「けだもと荘」に泊まって楽しい時間を過ごしました。
    残念ながらおっさんなので弾けるような経験は出来ず、もっと若い時に来られてればなあってつくづく思いました。
    そちらの旅行記をみたら、また波照間島行きたいって思ってます。
    こちらもブログ書いてるので時間があったら読んでもらえれば嬉しいです。
    「ビジネスクラス乗りたい!」
    っていうタイトルで探してみて下さいね。
    いつか波照間島でお会いしたいです。

    1. コメントありがとうございます!
      訪れた時期が違っても同じ宿に泊まったことがあるだけで親近感沸きますね!
      今年(2017年)の旅行では、老若男女かまわず旅人に声をかける楽しみを知りました。いつか波照間島でお会いできると嬉しいです、ブログはじっくりと読ませていただきます!

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